Upper Gastrointestinal Endoscopy
胃内視鏡検査(胃カメラ)は、食道、胃、十二指腸など消化器官の病気の早期発見・治療のために行う検査です。先端にカメラの付いた細い管(ファイバースコープ)を口または鼻から挿入して検査します。粘膜の色や状態などを詳細に観察できます。悪性(がんなど)が疑われる場合、組織の一部を取って検査をすることもできます。
逆流性食道炎、のどが過敏になっている、自律神経失調症などが疑われます。また、食道がんや咽頭がんの可能性もあります。
健康診断や人間ドックで精密検査の結果がでると不安ですよね。何でもない場合もありますが、病気の場合もあります。安心するために、検査を受けましょう。
痛みが続いてるのには原因があります。消化器では逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆石症、膵炎などが疑われます。40歳以上の方は、胃カメラの検査を受けることをお勧めします。
胃ポリープ(良性)
過形成性ポリープです。大きいですが、良性です。
胃ポリープ(良性)
典型的な良性ポリープです。
胃早期癌
一見分かりにくいです。胃レントゲン(バリウム)検査でもわかりにくい病変です。
アニサキス
激しい腹痛が症状です。夏場に多く、生の魚貝類には注意が必要です。
胃潰瘍(良性)
良性の潰瘍です。出血の原因となり穿孔(胃に穴が空くこと)することもあります。
十二指腸潰瘍(良性)
良性の潰瘍ですが、繰り返すと狭窄(狭く)なることもあります。穿孔もあり得ます。
胃カメラには経口(口から)と経鼻(鼻から)の2種類があります。
当院では、経口と経鼻、どちらかの選択ができます
経口カメラの先端は直径約10mm
経鼻カメラの先端は直径約5mm
当院ではオリンパス社の内視鏡システムを使用しています。経鼻では「GIF-1200N」を使用、挿入時の苦痛を軽減する先端外径5.4㎜の細さ、また明るくノイズの少ないハイビジョン画質で高精度な観察が可能です。
経口では「GIF-H290Z」を使用、スコープの太さは9.9mmと従来よりも細いため、患者様の苦痛が軽減でき、また85倍の拡大観察が可能で、より正確な診断が可能となります。
主に経鼻で使用している上部消化管汎用スコープ「GIF-1200N」
経口で使用している上部消化管汎用スコープ「GIF-H290Z」
このような方には鎮静剤を使用した胃カメラ検査も行っています。点滴しながらウトウト眠っている間に検査ができます。ご希望の方はお申し出ください。
※鎮静剤をご希望の方は、検査当日に自動車、自転車、バイク等の運転は飲酒運転と同じ扱いになるため出来ません。ご希望された場合、付き添いの方の送迎、タクシーまたは代行でのご帰宅をお願いしております。
※鎮静剤を使用した場合、ふらつきが無くなるまで1~2時間を目安にお休みいただきます。
ご来院時に受付で胃内視鏡検査を受けたい旨をお伝えください。詳しく問診をさせていただきます。また、経鼻と経口の希望、検査前に不安な点・分からない点などがありましたら、医師・スタッフにお気軽にお申し出ください。
胃内視鏡検査は予約制のため、ご希望の検査日、時間等もお聞きします。
問診後、感染症(B型肝炎、C型肝炎)の血液検査を行います。検査結果には数日を要します。検査の結果、異常が認められた場合のみ、お電話にてお伝えしております。
検査当日は胃の中の泡を取り除き、胃の壁をきれいにするために薬を飲んでいただきます。その後、経鼻または経口、それぞれの検査準備を行います。
①鼻の粘膜の腫れや充血をとり、鼻の通りをよくするためのスプレーを両方の鼻にします。
②次に、麻酔のスプレーを両方の鼻にします。
③通りの良い方の鼻から内視鏡を挿入します。
①ゼリー状の麻酔でうがいを約3分繰り返した後、飲み込みます。
②マウスピースをくわえていただき、内視鏡を挿入します。
検査時間は5~10分程度です。どうぞ力を抜いてリラックスして検査をお受けください。経鼻の場合は喋る事ができますが、経口の場合は喋る事ができないため、緊張される方が多くいます。鼻で息をしながら呼吸を整え、落ち着くようにすると良いでしょう。
また、検査中にお気づきの点などございましたらお申し出ください。
検査結果は当日ご説明します。また、丁寧に分かりやすく説明するよう心掛けています。
※組織検査やピロリ菌検査の場合、検査結果は約2週間後になります。
ピロリ菌は胃の中に好んで住みつき、胃の壁を傷つける細菌です。慢性胃炎や胃潰瘍になる原因の一つであり、胃がんとの関連性も指摘されています。
当院ではピロリ菌の検査、また除菌も行っています。保険診療、自由診療どちらの検査・除菌も可能です。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
お薬が処方された場合や鎮静剤をご使用になられた場合にも料金の変動がありますので、以下料金はあくまで目安となります。
検査のみ | 1,500~2,000円 |
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検査+細胞検査 | 3,000~3,500円 |
検査のみ | 4,000~5,000円 |
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検査+細胞検査 | 9,000~10,000円 |
早期胃がんの治療として、1985年から内視鏡的粘膜切除術(EMR)、2008年から内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などのポリープ切除を開始、多くの実績があります。お腹を切ることなく、また低侵襲でがんリスクを取り除くことができるのが特徴です。